BAMBOO SCREEN
竹のスクリーン
嵐山竹林のあの静けさ。
桂川にかかる渡月橋の北側、嵯峨野に広がる竹林の道。数万本の竹がまとまって生い茂る風景は、 圧巻ですよね。私たちは、この竹林を縫うように張り巡らされた小径を歩きました。周囲の喧騒から遮断され、 風でサラサラと音を立てて揺れる笹の葉たちがこだまして、なんとも言えない心地よさ。その「自然」と「音」との関係から、 ふとアイデアが生まれました。
竹とウォールの関係。
あの竹林のような効果を求め、「竹」と「ウォール」の組み合わせに着目しました。 「ウォール」は外の世界との視線を遮る効果もありますが、吸音性に優れた塗り壁の素材を採用し、 人や車の高さの音を効率的に吸収。上空部分は竹そのものの笹の葉の重なりで心地いい音色を引き出すことで、 竹林の効果に近づけました。街の喧騒を遮断し、心地いい環境をつくるため、密度の高い竹のスクリーンの配置をランドスケープに盛り込んだのです。

時間を忘れる時間。
数多くのマンションに、エントランスラウンジが設けられています。 ですが、そのほとんどは時を経るほどに「過ごす」という概念が失われ、単に通り過ぎるだけの空間に変わっていきます。 時を経ても、変わらず「過ごす」時間を愉しむ京都の空間に習い、ラウンジにはずっと庭を眺めていたくなる○○㎡の大開口を採用、 目線の位置に竹が飛び込むよう計算した座り心地のいいソファ、そしてライブラリーを設置し、第二のリビングとなるよう設計。 リモートワークの気分を変えたり、読書を楽しんだり、友人との憩いのひとときなど、思いのままに「過ごして」ください。
